集合論は何の役に立つのか?
集合論が何の役に立つのかをここでは真剣に考えたいと思います。色々書いていきたいと思います。未完成です。
これは筆者の視野を広げるためでもあります。
「役に立つ」とは次の2つの方向性で考えたいと思います。
- 他の数学の分野や数学全体にとって役に立つ
- 社会にとって役に立つ
1つ目の考察を重ねてから2つ目を考えようと思います。
集合論は他の数学の分野にとって役に立つのか?
とりあえず集合論が他の数学の分野に応用されている場面を列挙しようと思います。順番はランダムです。
- 連続体仮説の独立性:
役に立つとはちょっと違う気もしますが、ひとまず集合論が連続体仮説という大きな問題に対して答えを出したのは1つの到達点だと思います。
独立とはどういう意味であるとか、強制法がどんなテクニックであるとかなどはそこまで認識されてないように私は感じます。
また集合論の1つのテーマとして連続体仮説かその否定を導くようなZFCの自然な拡張を与えようというものがあります。
(これは実数の濃度すら決められないのはZFCが不十分であるから、連続体仮説をdecideするようなZFCの拡張で面白いものを見つけようというモチベです。例えばMM^{++}は有力な候補です。)
もちろん私自身もこのテーマに興味はありますし、多くの集合論者が興味を持っていることだと思います。
しかし集合論者以外にこれが興味あるテーマかというの私はそうではないと思います。
実際問題、普通の数学をするにあたってはZFCで十分であることはほとんどであるし、例えば実数のサイズがomega2であることが実際の数学にどれほど役に立つのかは現時点では私は全く自信がありません。
- 記述集合論:
記述集合論は他の数学の分野との交流が(集合論の中で)多いと言って問題ないと思います。歴史的に実解析の分野とも関わりが深いです。
Borel equivalence relationの研究は今もホットな分野であると聞きます。(本来は私も少しはBorel equivalence relationを勉強するべきである。)またモデル理論への応用もあると聞きます。